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日本酒の外国人の考え方

国内での消費量が緩やかに減少しつつあり、歯止めが利かない。
一方2013年の日本の和食がユネスコによって無形文化遺産に登録されたことを受けEU諸国やアメリカで和食ブームとなっており、これに追従した形で日本酒の消費量が拡大している。
こうした和食ブームがリーダー役となって、徐々に世界の大都市を中心に広がりつつあるが、まだまだその日本酒がワイン、ウイスキー、ビールなどのワールドブランド等とは比較するのは酷である。

ようやく世界の酒文化を構成する、その端っこの方に位置しただけである。
これから若木を大きく成長させていくためには、どのような戦略があるか、政府を初め、醸造業界や流通業界などが、一体となって取り組んでいかねばならない。
因みに日本での消費量は最近のデータでは576,000kLです。
米国が20,900kL(米国内生産量を含む)、フランスが3,200kL日本酒の輸出とはいっても、まだまだ僅かです。

それに対して、世界中で生産、消費されているワインの消費量は25,500,000kL、で比較にならないほど巨大です。
フランスでの消費量は約3,000,000kL、フランスでの日本酒の消費量と比較してみて、まさに赤子です。
外国人の反応は総じて、まだ日本酒そのものの概念が一定しておらず、極めてエキゾチックなお酒なんです。

フランスあたりでは、「SAKE」はいまだに御燗か冷酒をおチョコで飲むもの、と思われており、エキゾチックでエロチックな、そしてアルコール度が強い酒というイメージが定着しているのです。
しかしフランス料理界では世界的な健康志向により、動物性脂肪や炭水化物を減らし、甘みを抑える傾向にあることから、栄養バランスのよい、日本食注目されるようになりました。
つまり反応が変わりつつあるということです。

相性がいい食材がフレンチ界でこれからさらに浸透していくと思われます。
各国それぞれに、その国の文化となっているお酒。
日本古来の酒文化を外国で普及させていくのは、大変ですが、消費量低迷を食い止めるには輸出しかありません。

しかし日本の酒文化をそのまま押し売りした売り方では、外国での日本酒愛好家は増大しないでしょう。
既に、そのことは多くの海外での日本食レストランや大都市の有名レストランあるいは日本酒愛好家などで気づいており、その国の人々の日本酒に対する反応を見ながら、多くの工夫がされています。
おチョコに徳利の飲み方だけが飲み方ではなく、ワイングラスで楽しむ、これがむしろ主流になっています。

米国などでは味はともかく、米国国内で既に、日本酒が生産されています。
多くの国で日本からの輸入ではなく、自国で生産されるようになっていくでしょう。
やがて本家の日本の「SAKE」が外国産の「SAKE」と競合することになるかもしれません。
そうした下地が出来てくると、世界中で飲まれるお酒になるでしょう。

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